君は誰?
“アウル”
僕の名を呼ぶ声は誰のもの?
“アウル”
僕に優しく語り掛けるのは誰?
“アウル”
僕に手を差し伸べてくれるのは誰?
“もうすぐ・・・・・、もうすぐ逢えるね・・・。”
僕にそう呼びかける君は誰?
“あんたは・・・・あんたは誰なんだ?”
差し伸べてくる少女の手を取ろうとしながら問いかけたとき、視界の端を掠めたのは――――、
鮮血の色とはまったく違う赤い髪――――。
「いって!!」
背中に痛みを感じた、ゴンとなにかに後頭部を打ち付けた瞬間、現実に引き戻された。
むくりと起き上がり、周りを見回すと、どうやらベットから落ちたようで冷たい床の上にいたようだった。
「・・・だっせぇ。」
自らの失態に毒づく。今までこんなことはなかったのに。
ネオが知ればさりげなく嫌味が帰ってくることだろう。
自然と時計に目が行く。
ぎょっとした。
慌ててバスルームへ駆け込んで、歯を磨き、バシャバシャと顔を洗う。
なんとかブローして髪の寝癖を直し、用意された私服に着替えて部屋を飛び出す。
集合場所につくとすでに仲間のスティングやステラは来ていた。
「おっせえぞ!アウル。」
スティングが呆れたように大きなため息をこれ見よがしについてくる。
「なんで起こしてくれなかったんだよ!スティング!!」
そういつもなら遅い自分やステラを見かねて、スティングが起こしにやってくるのだ。
きつい見た目とは違い、彼はとても面倒見がいいのである。
「おれは何度も起こしたぞ。それなのに返事もしなかったのはお前だぜ?」
スティングはこめかみを押さえながら、またため息をつく。
そう言われて、口を紡ぐしかなかった。そんなに夢の世界に引き込まれていたのだろうか?
「いったい、いつになったらお前もステラも一人で起きれるようになるんだか・・・。
お前らの母親でもあるまいし、なんでおれが毎日毎日・・・・。」
ぐちぐちというスティングを尻目にアウルはさっきの夢のことを思い出していた。
優しく語りかける声。
柔らかな少女の声。
差し伸べてきた手の細さ。
そして鮮やかな・・・・赤い髪。
“もうすぐ・・・・逢えるね・・・・。”
思わず笑みがこぼれた。
「アウル、なんだか嬉しそう。」
そんな俺に気づいたのか、ステラが自分がさも嬉しいように、にこにこと笑って言う。
「あ、わかる?だってもうすぐ逢えるからな!」
夢の中の少女の言葉。それは自分の中にもある確信。
彼女の言葉通り、自分たちが現実に逢える日は近づいている。そう思える―――。
そして少年と少女は出会う。敵同士としてすでに出会っていたことは知らずに。
あとがき
これは初めキララクにするつもりでした。
しかし突如アウルナで書きたくなってしまった私。
思えばこれってシンステでもOK?
しかし文章が支離滅裂、意味不明。
風邪で頭がいってるとでも思ってください・・・。
こんなのアウルナじゃない!と思われた方、
マジにすみません(ガタブルガタブル)
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